在留・ビザ

外国人の会社設立・起業ガイド【経営・管理ビザ】

公開 2026.06.29 ・ 最終更新 2026.10.08 | 運営:株式会社MRI|執筆・確認:在日ライフナビ編集部(編集方針)
📌 この記事のポイント
  • 日本で会社を設立して事業を経営したい外国人のためのガイドです。
  • 在留資格「経営・管理」の主な要件、会社の種類の選び方、会社設立の手順、事業所の確保、法人口座・会計や税務の流れを解説しています。
  • 「経営・管理」の要件は2025年10月16日に改正・施行されており(資本金等3,000万円以上、常勤職員1人以上の雇用など。すでに在留中の方の更新には経過措置があります)、最新の内容を必ず確認する必要があります。
  • 本記事は情報提供で、個別の許可・不許可の判断や申請書類の作成・代理は行いません。実際の申請は出入国在留管理庁の最新情報を確認し、必要に応じて行政書士などの専門家にご相談ください。

日本で会社を設立して事業を経営したい外国人のためのガイドです。会社の作り方(登記)だけでなく、事業を行うための在留資格「経営・管理」、事業所(オフィス)の確保、法人の口座・カード、専門家への相談先までを一通りまとめました。

⚠️ はじめに本記事は手続きの全体像を分かりやすく紹介する情報提供です。個別の在留資格の許可・不許可の判断や、申請書類の作成・代理は行いません。実際の申請は出入国在留管理庁の最新情報を確認し、必要に応じて行政書士などの専門家にご相談ください。

① 在留資格「経営・管理」とは

「経営・管理」は、日本で会社を設立・経営する人や、会社の管理者(役員など)として働く人のための在留資格です。技術・人文知識・国際業務(技人国)が「会社に雇われて働く」資格であるのに対し、経営・管理は「自分で事業を経営する/管理する」点が大きく異なります。

会社を設立しただけでは在留資格は自動的に得られません。在留資格認定証明書の交付申請(海外から呼ぶ場合)や、すでに別の在留資格で日本にいる場合の在留資格変更許可申請が別途必要です。就労ビザ全体の比較は就労ビザの種類と要件、在留資格の一覧は在留資格の種類もあわせてご覧ください。

② 主な要件(2025年10月16日に改正施行・最新は必ず確認を)

経営・管理の代表的な審査ポイントは、おおむね次の3つです。

  • 事業所の確保:事業を行うための独立した事業所が日本国内に確保されていること
  • 事業の規模:資本金等3,000万円以上と常勤職員1人以上の雇用(日本人・永住者等が対象)の両方が必要です(2025年10月16日施行の改正基準。どちらか一方では足りません)。これは新規に申請・変更する場合の基準です。すでに「経営・管理」で在留中の方の在留期間更新は、令和10年(2028年)10月16日までの間は、改正後の基準に適合しない場合でも経営状況等を踏まえて判断されるとされています(出入国在留管理庁)。
  • 事業の安定性・継続性:事業計画書などにより、事業が安定して継続する見込みがあると認められること
⚠️ 2025年10月16日に要件が改正されました経営・管理の許可基準は、2025年10月16日に改正・施行されています。資本金等は3,000万円以上、常勤職員1人以上の雇用が必要になったほか、申請者または常勤職員の日本語能力、学歴・職歴(経営管理または事業に必要な技術・知識の分野に関する博士・修士・専門職の学位〔外国の同等学位を含む〕、または事業の経営・管理について3年以上の経験〔起業準備活動の期間を含む〕)、事業計画書について専門家(中小企業診断士・公認会計士・税理士)の確認を受けること(申請人が経営する会社の役員・従業員は評価者になれず、外部顧問は可)などの要件も追加されています。これは新規に申請・変更する場合の基準です。すでに「経営・管理」で在留中の方の在留期間更新は、令和10年(2028年)10月16日までの間は、改正後の基準に適合しない場合でも経営状況等を踏まえて判断されるとされています(出入国在留管理庁)。個別の判断は、申請前に必ず出入国在留管理庁の最新情報と専門家の助言をご確認ください。

③ 会社の種類を決める(株式会社/合同会社)

日本でよく設立されるのは株式会社と合同会社(LLC)です。

項目株式会社合同会社(LLC)
設立費用比較的高い(定款認証+登録免許税)比較的安い(定款認証が不要)
定款の公証人認証必要不要
社会的な信用得やすいとされる株式会社よりは知られていない
向いている人取引先・資金調達を重視小規模・コスト重視

どちらでも経営・管理の申請は可能です。事業内容・取引先・将来の資金調達などをふまえて選びます。

④ 会社設立の手順

株式会社を例にした、おおまかな流れです(合同会社は定款認証が不要など一部異なります)。

  1. 基本事項の決定:会社名(商号)・本店所在地・事業目的・資本金・役員などを決める
  2. 定款の作成・認証:会社のルールを定めた定款を作成(株式会社は公証役場で認証)
  3. 資本金の払込み:発起人の口座へ資本金を払い込む
  4. 設立登記の申請:本店所在地を管轄する法務局へ登記申請(申請日が会社の設立日)
  5. 設立後の届出:税務署(法人設立届出書・青色申告の承認申請)、都道府県・市区町村(地方税)、年金事務所(社会保険)、従業員を雇う場合は労働基準監督署・ハローワークへ

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💡 専門家に頼む選択肢も登記そのものは司法書士、許認可や在留資格の書類は行政書士、税務・決算は税理士が専門です(後述)。手続きを自分で進めたい場合は、上記のようなオンラインの書類作成サービスを使う方法もあります。

⑤ 事業所(オフィス)の確保

事業を行うための独立した事業所が必要です。賃貸オフィス・レンタルオフィスなどが考えられます。2025年10月16日施行の改正以降、自宅を事業所と兼ねることは原則として認められません(出入国在留管理庁の改正ガイドライン)。コストを抑える方法としてバーチャルオフィス(住所貸し)もありますが、注意が必要です。

⚠️ バーチャルオフィスだけでは要件を満たさない場合があります在留資格「経営・管理」では「独立した事業所の確保」が要件とされ、2025年10月16日施行の改正で事業所要件はより厳格に運用されており(自宅との兼用は原則不可)、住所を借りるだけのバーチャルオフィスでは、事業の実体がないと判断され要件を満たさないと判断される可能性が高くなっています。登記用住所やコスト削減の選択肢として検討する場合も、在留資格の要件を満たすかどうかは事前に出入国在留管理庁や専門家に必ず確認してください。

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⑥ 法人の銀行口座・法人カード

会社を設立したら、事業用の法人銀行口座を開設し、私用の口座と分けて管理します。法人口座は設立直後だと審査に時間がかかることがあります。経費の支払いには法人(ビジネス)カードがあると経理がしやすくなります。個人の銀行口座の作り方は銀行口座の開設もご覧ください。

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⑦ 会計・税務(決算)

法人は毎年決算を行い、法人税・法人住民税・法人事業税・消費税などを申告・納税します。会計ソフトを使う、または税理士に依頼するのが一般的です。税金の全体像は税金ガイドを、法人化後の税金・会計の詳しい解説は姉妹サイト在日マネーナビの法人化と税金ガイドもあわせてご覧ください。

⑧ 専門家への相談(行政書士・税理士・司法書士)

会社設立と起業では、場面ごとに専門家が分かれます。

  • 行政書士:在留資格「経営・管理」の申請書類の作成・許認可など。申請書類の作成を報酬を得て業として行えるのは、弁護士または行政書士に限られます。
  • 司法書士:会社の設立登記など登記手続き
  • 税理士:法人税の申告・決算・記帳
💡 当サイトの立場本記事は情報提供です。在留資格の許可・不許可の判断や申請書類の作成・代理は行いません。具体的な手続きは、上記の専門家や出入国在留管理庁にご相談ください。

よくある質問

個人事業主でも経営・管理ビザは取れますか?経営・管理は会社等の事業の経営・管理を行う在留資格です。事業の規模や事業所、安定性・継続性などが審査されます。要件は2025年10月16日に改正されているため、最新は出入国在留管理庁でご確認ください。

資本金はいくら必要ですか?2025年10月16日に施行された改正基準では、資本金等は3,000万円以上が必要とされ、常勤職員1人以上の雇用も必要です(どちらか一方ではなく両方が必要)。個人事業主の場合は「資本金」ではなく、事業所の確保・雇用する職員の給与(1年分)・設備投資経費など、事業に投下されている総額が3,000万円以上であるかで判断されます。このほか日本語能力や学歴・職歴などの要件も追加されています。これは新規に申請・変更する場合の基準です。すでに「経営・管理」で在留中の方の在留期間更新は、令和10年(2028年)10月16日までの間は、改正後の基準に適合しない場合でも経営状況等を踏まえて判断されるとされています(出入国在留管理庁)。個別の判断は、申請前に出入国在留管理庁の最新情報と専門家の助言をご確認ください。

会社を設立すれば在留資格はもらえますか?会社の設立と在留資格の取得は別の手続きです。設立しただけでは在留資格は得られず、在留資格認定証明書の交付申請や在留資格変更許可申請が別途必要です。

バーチャルオフィスでも申請できますか?2025年10月16日施行の改正で事業所要件はより厳格に運用されており(自宅との兼用は原則不可)、住所貸しのみのバーチャルオフィスでは「独立した事業所の確保」の要件を満たさないと判断される可能性が高くなっています。利用前に入管や専門家に確認することをおすすめします。

申請の代行をしてもらえますか?当サイトは情報提供のみで、在留資格の申請書類の作成・代理は行いません。申請書類の作成を報酬を得て業として行えるのは弁護士または行政書士に限られます。専門家にご相談ください。

出典・参考

※制度内容は変わることがあります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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※ご相談・お取次ぎは日本語での対応となります。正式な手続き・判断は出入国在留管理庁または専門家にご確認ください。

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