在留・ビザ

外国人ITエンジニアの転職と在留資格【2026年・技人国・高度専門職】

公開 2026.06.16 ・ 最終更新 2026.06.16 | 株式会社MRI 在日ライフナビ編集部

日本で働く外国人ITエンジニアにとって、転職は在留資格と深く関わります。適切な手続きを行わないと、次の在留期間更新時に不許可リスクが高まる場合があります。この記事では転職時に必要な手続き・在留資格の考え方・高度専門職ポイントによる永住への近道をまとめます。

① ITエンジニアが日本で働く在留資格

IT職に就く外国人の多くは「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の在留資格を保有しています。システムエンジニア・プログラマー・ITコンサルタントなど、情報処理・コンピュータ関連業務が該当します。

  • 技術・人文知識・国際業務:大学・専門学校等での専攻または実務経験が要件。IT職種のほか、通訳・会計・広報など幅広く該当
  • 高度専門職1号(ロ):高度人材ポイント制で70点以上を獲得したIT・理工系高度人材向け。活動範囲の拡大・在留期間5年・永住要件の短縮など優遇あり

また、永住者・定住者・日本人の配偶者等の在留資格は就労制限がなく、転職時の在留資格手続きは基本的に不要です。各在留資格の要件・違いについては就労ビザの種類と要件もご参照ください。

② 転職するときに必要な手続き

転職(所属機関の変更)に関わる手続きは主に3種類あります。

手続き 義務/任意 期限・ポイント
契約機関(所属機関)に関する届出 義務 退職・転職から14日以内にオンライン/郵送/窓口で届出
就労資格証明書の取得 任意(推奨) 転職先の業務が在留資格に合致するか確認できる書類。取得しておくと次回更新でのリスク軽減につながるとされています
在留資格変更許可申請 必要な場合のみ 転職先の業務が現在の在留資格の活動範囲を超える場合に申請が必要になることがあります

① 契約(所属)機関に関する届出

出入国管理及び難民認定法(入管法)に基づき、退職・転職など所属機関の変更があった場合は、14日以内に出入国在留管理庁へ届出することが義務づけられています(オンライン届出・郵送・窓口いずれも可)。届出を怠ると在留資格の取消事由になる場合があるため、転職が決まったら速やかに行いましょう。

② 就労資格証明書(任意・推奨)

就労資格証明書とは、転職先の業務内容が現在の在留資格の活動範囲に該当するかどうかを出入国在留管理庁が確認・証明する書類です。取得は任意ですが、次の在留期間更新での不許可リスクを軽減するために取得が推奨されます。転職後の早い段階で申請しておくと安心とされています。

③ 在留資格変更が必要なケース

同じIT職種への転職で現在の在留資格の範囲内であれば、在留資格の変更は原則不要です。一方、転職先の業務内容が現在の資格で認められた活動範囲を大きく外れる場合(例:技人国のエンジニアから別の在留資格が必要な職種へ転職する場合)は、在留資格変更許可申請が必要になることがあります。不明な場合は出入国在留管理庁または行政書士・弁護士にご確認ください。

④ 次回の在留期間更新での審査

転職後は、次回の在留期間更新時に転職先での活動内容・雇用状況が審査されます。就労資格証明書を取得しておくと、更新時の審査がスムーズになるとされています。

③ 転職活動の進め方

在留期間内であれば転職活動を行うことができます。ただし、転職活動を進める際にはいくつかの点に注意が必要です。

  • 在職中に転職活動を進めることが基本:退職後は収入がなくなり、離職期間が長くなると在留更新の審査に影響する場合があります
  • 退職・入社が決まったら14日以内に届出:退職時と入社時の両方について、所属機関の変更届出を行います
  • 離職期間中の注意:在留資格に応じた活動(就労)を継続して3か月以上行っていない場合、在留資格の取消し事由になり得ることが入管法に定められています。離職が長引く場合は出入国在留管理庁に相談することが推奨されます
💡 ポイント転職活動は在職中から進め、内定が出てから退職届を出す流れが、在留管理の観点でも望ましいとされています。

④ 外国人ITエンジニア向けの転職サービス

外国籍の方がIT職への転職を検討する際には、在留資格に詳しい転職エージェントの活用が選択肢の一つです。転職エージェントは求人紹介・書類作成のサポート・面接対策などを提供しています。相談や求人紹介は無料で行っているエージェントが多く見られます。なお、ビザ申請の代理・書類作成は行政書士・弁護士等の業務範囲であり、転職エージェントが申請代行を行うことはできません。

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⑤ 転職と在留期間更新・永住への影響

転職はその後の在留期間更新・高度専門職への変更・永住許可申請にも影響します。

  • 在留期間更新:転職先での安定した就労実績・雇用契約が審査されます。就労資格証明書を取得しておくと審査が円滑になるとされています
  • 高度専門職への変更:学歴・職歴・年収・年齢・日本語能力などでポイントを計算し、70点以上で「高度専門職1号(ロ)」に変更できる場合があります(転職後の新しい業務内容でポイントを再計算します)
  • 永住許可要件の短縮:高度専門職のポイントが70点以上で3年、80点以上で1年相当の在留期間で永住許可申請の要件を満たす場合があるとされています。ただし最新の要件・点数は変更されることがあるため、出入国在留管理庁の公式サイトで最新情報をご確認ください
💡 高度専門職ポイントの試算出入国在留管理庁の「高度人材ポイント計算ツール」でご自身のポイントを確認してみましょう。転職でポイントが変わる場合があります。

⑥ よくある注意点・チェックリスト

  • 転職先の業務が在留資格の範囲内か確認する:業務内容が現在の在留資格に該当しているか、不明な場合は就労資格証明書の申請または専門家への相談を検討しましょう
  • 14日以内に届出をする:退職・入社ともに所属機関変更届出を忘れずに
  • 離職期間を長くしない:やむを得ない場合は出入国在留管理庁に相談を
  • 就労資格証明書を活用する:転職先の業務が在留資格に合致することを早めに確認しておくと安心です
  • 経歴・資格の虚偽申告は厳禁:在留資格申請・更新で虚偽の事実を申告すると不許可・在留資格取消しの原因になります
  • ビザ関連の手続きは専門家に相談:在留資格変更・更新の申請書類作成は行政書士・弁護士等に依頼することができます
  • 日本語力を伸ばす:面接・職場でのコミュニケーションに日本語が必要な場面も多く、日本語学習ガイドを参考に学習を進めることも選択肢の一つです

よくある質問

転職したら入管に届け出が必要ですか?はい。所属機関(会社)の変更があった場合は、入管法に基づき退職・入社から14日以内に出入国在留管理庁へ届出することが義務づけられています。オンライン・郵送・窓口で手続きできます。

同じITエンジニアの仕事へ転職した場合も在留資格の変更は必要ですか?転職先の業務が現在の在留資格(技術・人文知識・国際業務など)の活動範囲内であれば、在留資格の変更許可申請は原則不要です。ただし就労資格証明書を取得しておくと次回更新のリスク軽減につながるとされています。

就労資格証明書は必ず取らないといけませんか?就労資格証明書の取得は任意です。ただし転職先の業務が在留資格に合致することを確認でき、次回の在留期間更新での審査がスムーズになるとされているため、取得が推奨されます。

転職活動中も日本にいられますか?在留期間内であれば転職活動を行うことができます。ただし在留資格に応じた活動を継続して3か月以上行っていない場合は在留資格の取消し事由になり得ます。退職・入社の際には14日以内に所属機関変更届出を行ってください。

ITエンジニアは永住が取りやすいですか?高度専門職のポイント制度を活用すると、ポイントが70点以上で3年、80点以上で1年相当の在留期間で永住許可申請の要件を満たす場合があるとされています。最新の点数・要件は変更されることがあるため、出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。

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